旅日記:苔むした石に根付く意思

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3月18日(土)旅行記---------------------------------

前々から云ってゐたやうに、18切符で長い旅に出てみた。

ワシがツアーで18切符を使ふことは、もぅだいぶ知られてゐるが、楽器を持たず、いわゆる純粋な「旅」として18切符を使ふのは、ぢつは珍しい。

ただただ、電車に長時間揺られるため、と云ふ、酔狂っちゃ酔狂な旅である。

今回のルート。
可部線で横川へ。山陽本線に乗り換え、まづは岩国へ。そこで乗り換えて新山口まで行く。
こっから山口線に乗り換えて益田まで。益田からは山陰本線に乗り換え、けふは「波子」といふ駅まで行く。
ここまでの所要時間は8時間。

波子駅に着いた時、ちょうど眼前に広がる日本海に夕陽が沈むところであった。
花粉かPMなんぢゃらか、でづいぶんモヤっており、そのぶん夕陽の色が艶やかな気もす。
全然知らなんだが、すぐそこに島根県立しまね海洋館アクアスがある。は〜なるほど、この辺なのか、と初めて知った。

ネットで調べておった宿・・・ゲストハウスに行く。したら、後はもぅ何もする事がない。近隣に飲み屋とか食堂とか、そんなものは一切なく、こんな事もあらうかと(ぢつはかなり危惧してゐた)用意しておった非常食(ソーセーヂ、堅焼きのパン、チーズ、カップ焼酎)などを食す。

ゲストハウス、と云へば、他の宿泊客や宿の主人らと語ったりするのが楽しみのひとつだったりもするのだが、どーやらワシ以外はぜんぶ若い女性の宿泊客のやうで、そんなかんぢでもない。
宿の主人は、かんぢの良い女性だったが、ワシが宿泊料を払って備品の説明などひと通り聞いたらもぅどっかに行ってしまひ、結局それ以降会う事もなかった(笑)。

唯一ひとり、長逗留し 自炊しながら仕事の研修に通ってゐる、といふ女性(カワイイ)と、そんな会話を交わしたのみ。この人は夜もサロンで熱心に勉強されてゐて、とてもこっちが酒呑みながら話しかけれるフンイキでもなかった。

まぁいいや、と想像以上に広い部屋にひとり(男の客がワシだけなので、広い部屋をひとつ与えてもらへた)、布団の上で上記の食料などを摂取し、いつの間にか酔っぱらって寝てゐた。

3月19日(日)旅行記---------------------------------------

18切符の旅の二日め。

昨日はこの「波子」まで来る、と云ふ目的があったが、けふはナンも予定なし。
ただ、帰りの電車の時間のみ(本数が少ない)気にしておればよい、といふ事で、どこに行こうか、悩む。
まづは意外にもまだ云った事のない「出雲」へ行ってみることにした。

出雲へ向かふ沿線に、昔よく来てゐた「温泉津」や、三江線の始発駅である「江津」、などがあった。
昨日の山陰本線で波子に向かふまでの間には、一昨年にキャンプで来た事のある「折居」、学生時代のバイク旅で野宿したことのある「戸田小浜」などもあり、此処二日で山陰を知る、といふかんぢ。

しかしまー、山陰線ってそのほとんどが海際の断崖絶壁を走ってゐて、その絶景はさすがに素晴らしいのだが、昨日の山口線(こちらは延々の山と田畠の只中)も合わせ、よぅもまぁこげな処に線路を引いたよ、と云ふ思ひ。

出雲に着き、ここで初めてまともなメシを喰ふ(てゆーかこれがこの旅で唯一まともに喰った飯だった)
出雲と云へば出雲大社だが、出雲市駅から出雲大社まではまだ距離がある。どーすっかな〜と思ふも、まぁせっかく此処まで来たのだから、ツイデに大社まで行ってみる事にす。

これが失敗。JRではない市電に乗り換えてゆくこの料金が高い&本数が少ない。
して、出雲大社前に着いたは良いが、こっから出雲大社本体まで徒歩で10分くらいかかるといふ。Oh God ! 。
帰りの電車の時間を考へつつ大社を目指すも、例の巨大しめ縄が見えた時点であえなくpoint of no returnを迎え、無念の撤退。やれやれ、ナニしに来たのやら・・・。

ブーたれて出雲から江津へ引き返し、いょいょ来年3月で廃線となる「三江線」に乗る。ぢつは、今回の旅の目的はこれだったのだ。

したらこれがまた!
ものすごいギューヅメ満員なのだ!。
以前、乗ったときは「あぁこらぁ廃線になるのもしかたあるまい・・」と思ふやうな、ローカルまったり赤字路線そのもの、であったのに!。

こんな盛況なら・・・とも思ふが、よく見るとその乗客のほとんどが、いわゆる「鉄ヲタ」で、みな廃線になるから乗りに来た、まぁワシと同類の人たちだった。江津から三次までの間、ほとんど地元の住民らしき乗客が居なかった、と云ふのが、なにより廃線の理由なのだ。
切ないねぇ・・・。

三次まで4時間の間をづっと立ってゐたのは、正直かなりツラかった。おまけに「莫迦かお前は?」と思ふやうな凄まじい大声で喋る若造など居り、最後の三江線だといふのに、あまりノスタルジックになれなんだのは、少し残念。

とっぷり日も暮れて「三次」に着。こっから広島までは芸備線で直。
壱本ズらして三次本通の石畳(この時間になると照明が美しいらしひ)でも見て帰るか?と思ひもしたのだが、出雲大社行と三江線で思ひのほか疲れたので、パス。
芸備線で約1時間、広島に着き、駅うどんを喰ひ、可部線でウチまで。

総走行時間21時間。通過した駅の数は・・・・数えるのも途中でやめた。
端から見れば、よぅやるよ、の世界だらう。
まぁ「鉄分」は補給できたし、18切符の元はしっかり取った。

良い旅だった。

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プロフィール

梶山シュウ

Author:梶山シュウ
旅するのらくら電気ベース弾き語りスト。
おもに、えせニック歌謡デュオ「しーなとシュウ」で活躍。
500年生きてゐる、といふ噂もある。

音楽と映画と本、少しの酒とツマミ、たっぷりの空き時間 をこよなく愛する中年男。

http://www.kajiyamashu.com

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